照ノ富士が敗れ、2敗キープの御嶽海が単独トップ
大相撲初場所14日目は関脇・御嶽海が宝富士を送り出して2敗をキープしたが、横綱・照ノ富士は阿炎に押し出しで敗れ、3敗となった。これで御嶽海は単独トップに浮上。3敗で照ノ富士、阿炎、琴ノ若が並んだ。
御嶽海は千秋楽結びの一番で照ノ富士と対戦すると見られ、勝てば3回目の優勝。敗れれば決定戦に持ち込まれる。盛り上がりに欠けた近年の大相撲が久しぶりに注目を集めそうだ。
気になるのは御嶽海の大関昇進。目安とされるのが「直近3場所で計33勝」で、昨年9月場所で9勝、同11月場所で11勝を挙げている御嶽海は、今場所13勝なら計33勝となる。つまり、千秋楽で照ノ富士に勝てば優勝と大関が同時に転がり込んでくる可能性が高まるわけだ。
逆に千秋楽で敗れると32勝どまりとなり、大関獲りは微妙。過去には稀勢の里、豪栄道、朝乃山、正代ら32勝で大関昇進した例もあり、決定戦を制して優勝すれば昇進の可能性もなくはない。ただ、最近の大関勢の不振を見ると、早期の昇進には慎重論が出る可能性も十分で、大関獲りは3月の春場所に持ち越されるかも知れない。
御嶽海は昨年、年間最多勝に輝いた照ノ富士に次ぐ55勝を挙げた。三役在位28場所の安定感を誇り、幕内優勝も2018年7月場所と2019年9月場所の2回。長年「大関候補」と言われながらも昇進を果たせず、朝乃山や正代に先を越された。
29歳という年齢を考えると、決して先は長くない。今場所で決められなければ来場所はラストチャンスかも知れない。