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関東大学バスケットボールリーグ戦1部、東海大学が3年ぶり5度目の優勝達成

2018 11/17 15:00マンティー・チダ
東海大学
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Ⓒマンティー・チダ

東海大学が日本大学を下し、3年ぶり5回目のリーグ戦優勝

第94回関東大学バスケットボールリーグ戦1部は、全日程を終了。3年ぶりに5度目の優勝に輝いたのは東海大学で、以下大東文化大学、専修大学と続く。

リーグ戦開幕から2連勝と好スタートを切った東海大学だが、白鴎大学・大東文化大学に連敗し、4戦を終えた段階で早くも2敗目を喫していた。これまで1年生に負担をかけるのは重たいと考え、上級生中心のチーム作りをしてきた陸川章監督だが、今年の1年生の能力が高いということも気になっていた。特に期待していたのは開幕から控えで起用されており、高校時代にも活躍していた#11大倉颯太と#86八村阿蓮だ。

2勝2敗となった段階で大きな決断をした陸川監督は、5戦目の神奈川大学戦から大倉颯太と八村をスタート5に抜擢した。つまり、チームの中心を1年生の2人に託したのだ。その内情を「2連敗した後に私が決めた。4年生にはよく話をし『大丈夫です。バックアップします』と言ってくれた。だからチームでここまで来ることができた。」と話している。

スタート5を変更して上昇気流に乗った東海大学は、2試合を残した時点であと1勝すればリーグ戦優勝を果たせる状況になった。しかし、11月10日の神奈川大学戦では75-78で惜敗し、「みんな相当反省していた。出来なかった事に対して、時間をかけてミーティング等で話し合っていた」と当時の状況を大倉颯太が明かした。

立ち上がりから互角な展開が続いた日本大学との最終戦。1Q終盤に連続で3pを沈めペースを掴むきっかけを作ったのは、バックアップメンバーの4年生#37秋山皓太だった。「自分がフリーだったので、シュートが入ってくれてよかった」とコメントしている。

8点リードで1Qを終了した東海大学は、2Qでも出だしから#28津屋一球が5得点を稼いでリードを広げ、主導権を握り続けた。後半に入っても安定した戦いぶりを見せた東海大学は、試合終盤控えメンバーに切り替え余裕を見せる。結局82-57で日本大学を下し、リーグ戦優勝を達成。

最優秀選手賞は#25平岩玄、優秀選手賞は東海大学から大倉颯太・八村、MIP賞は#15内田旦人が選出された。

東海大学

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「どういう風にスタートのメンバーにつなぐかを考えていた」秋山皓太

秋山がコートに入ると、ベンチも応援席も一気に沸く。途中出場ながら、日本大学戦は良い場面でアウトサイドから3pシュートを連続で入れ、チーム勝利に大きく貢献した。最上級生としてリーグ戦優勝を掴んだ感想と反省は冷静に言葉を選び、「嬉しい半分、ほっとした半分ですね」「リーグ戦では、コンスタントに3pを決めきれなかった」と述べている。

陸川監督の大きな決断でリーグ戦途中からバックアップに回ることになった4年生は、「どういう風にスタートのメンバーにつなぐかを結構考えていた。流れが悪ければ当然変えることを求められ、流れが良ければそのあと悪くなった時に何ができるのか。4Qの出だしであれば、どれだけ良い形で(交代でコートに戻る)スタートのメンバーにつなげるか。時にはトランディションゲームを仕掛けることがあるので意識した」「2敗してから自分たちの原点に戻れたと思う。バックアップとかスタートとか関係なしに、それぞれがコートに立てばやるべきことをやるし、ベンチでもやれることはある。そういう風に考えて、みんなで行動を起こせた」と、バックアップとしての心がけとスムーズにできた役割変更について語っている。

東海大学

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監督も4年生に伝えたい事として感謝という言葉を贈ると同時に、「インカレに向かってもう一回チームを鼓舞して、引っ張ってほしい。まだ終わりではない」と伝えている。そして「目標は当然インカレ優勝。自分たちのバスケットはディフェンスが主導なのでリバウンド取ったら走り、相手を60点以下で抑える。それを5試合全部成功させたい。チームみんなで練習の時からバチバチやり、最後は代表の5人が責任を持ってチームで勝ち切りたい」と意欲を示す秋山をはじめ、4年生の献身的なバックアップが東海大学インカレ優勝の鍵を握っていることは言うまでもない。

「勝った時こそ悪い部分に、負けた時こそ良い部分に目を向けた」大倉颯太

「個々の能力がすごく高い。学年関係なくコートに立ったら頼もしい存在だし、下級生というのはないですね。ダメだったら自分がつなぐ、良ければどんどんやってくれと思っていた」と秋山が評価するほど、今年の1年生は能力の高い選手が揃った。

中でも1年生ながらリーグ戦途中から司令塔としてスタート5に名を連ね、上級生に指示を出す立場になってから葛藤の日々が続いていた大倉颯太は、当時の心境を「1年生だからというのは最初の頃にあった。でも自分は話をするタイプなので、いろんな人に声をかけていた。できると思っているので言わないともったいない。先輩からも『ドンドン言っていけ』と助言があり、自分から思ったことをチームに話をしていた。熱くなることもあったけど」と話している。

「学生コーチと夜中までミーティングをよくしていた。試合を見て、自分が思うことをしっかり学生コーチに伝えて、それで合っているのか、こういう伝え方をしたらよいのではないかなどを相談しながら、チームのみんなに自分の考えを伝えた」と整理しながら試合に臨み、2敗した時点で「控えから20分ぐらいの出場だったので、もっと試合に出たいと思っていた。自分ができることはある。4戦2敗、これからリーグはどうなるのか?半分負けているので、22試合で11回負けるのかな」と考えていたようだ。

チームとしても個人としても負けられない状況で「チームとしてできている・できていないを全員で理解し、どうすれば良くなるのか?試行錯誤しながらアイディアを出して、それが良い結果に結びついた。勝った時こそ悪い部分に目を向け、負けた時こそ良い部分に目を向けてきた」とチームの成長プロセスを振り返った。

前日行われた神奈川大学との試合に敗れたことは、大倉自身にとっても大きな経験になったのだろう。「何がダメだったかを、時間を費やしてミーティングした。あのような経験ができたのは良いことだ。インカレに向けてチャレンジャーという気持ちで、1試合1試合戦っていきたい」と話している。1年生の司令塔として支えてくれた4年生のためにも、今後は大学の頂点を目指して戦いに挑む。

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