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【マーメイドS】1番人気より7番人気!?超難解重賞をデータで整理 当日まで覚えておきたいデータとは

2021 6/13 17:06勝木淳
マーメイドSインフォグラフィックⒸSPAIA
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まともなのは年齢別成績しかない?

春の牝馬路線はマイル戦のヴィクトリアマイルがハイライト。ここに出走して負けた馬とここに出走できなかった馬、そして格や1600mという距離を嫌って出走しなかった馬、さらに格下から春に力をつけてきた馬、マーメイドSはそういった馬たちが集い、例年大混戦になる。

ましてハンデ戦、梅雨時の馬場と難易度をあげる要因がさらに拍車をかける。今年は3回阪神開幕週。馬場状態はよさそうだが、それも天候次第。いやはや難しい。波乱前提といっていいマーメイドSについて過去10年間の傾向からみてみよう。


過去10年人気別成績ⒸSPAIA


1番人気【2-1-1-6】勝率20%、複勝率40%がストレートにこのレースの難解さを示す。10年間で支持に応えたのは12年グルヴェイグ、14年ディアデラマドレのみ。現在6連敗中。複勝圏内に広げても40%と頼りない。半数以上が馬券圏外に敗れている。

上位人気より成績がいいのは7番人気。その成績は【3-3-0-4】勝率30%、複勝率60%。1番人気より7番人気の成績がいいという重賞はほかにない。10番人気以下の複勝率も13%あり、正直どこから入ってもいい。


過去10年年齢別成績ⒸSPAIA


人気面では型破りなややこしい重賞であるにもかかわらず、年齢別成績は割と常識の範囲に収まる。4歳【4-2-3-31】勝率10%、複勝率22.5%、5歳【5-7-5-55】勝率6.9%、複勝率23.6%とおおむね主力世代はほかの重賞と同じ。高齢になるほど好走確率は下がる。主力世代の事前の順位づけが上手くいかないレースである。


過去10年斤量別成績ⒸSPAIA


一方、斤量別成績はなんとも傾向がない。53~55キロが複勝率20~30%で好走ゾーンともいえるが、トップハンデ56キロも【1-1-1-8】と悪くない。50キロ未満は08年12番人気1着トーホウシャイン以来好走なし。最近はとんでもない軽量馬の一発はなくなったが、51キロ【2-2-0-16】勝率10%、複勝率20%で格下馬(好走4頭はいずれも3勝クラス)の激走はしばしばあるので、気を抜けない。


前走2勝クラスを勝った2頭に期待

では前走がどんなレースだった馬がいいのか。具体的にデータを頼りにマーメイドS激走馬を探っていく。


過去10年前走クラス別成績ⒸSPAIA


出走数こそ少ないが、前走GⅡは【1-0-3-3】勝率14.3%、複勝率57.1%。格上のレースから来た馬が走らないわけではない。GⅠ【0-1-2-10】は頼りないが、評価しにくい格下の馬たちを買うぐらいなら、格上の重賞を使ってきた馬を狙うのは悪くない。GⅠから来るレッドベルディエスより目黒記念12着のミスマンマミーアがよさそう。目黒記念は超がつくスローペース、4コーナー3番手以内で決まり、展開バイアスが強かった。阪神芝は【2-0-1-1】。崩れたのが20年マーメイドS(9着)というのは気になるが……。


過去10年前走GⅡ組前走レース別成績ⒸSPAIA


ちなみに前走GⅡ組のレース別成績では、目黒記念は【0-0-1-0】。11年13番人気アースシンボル(トウカイテイオー産駒)が目黒記念10着から巻き返した。ミスマンマミーアはここまで人気は落ちないとは思うが。


過去10年前走下級条件組前走距離別成績ⒸSPAIA


ここからは前走が下級条件だった馬【7-5-3-66】勝率8.6%、複勝率18.5%について。格下から行ってもチャンスがあるレースだからと多くの馬が出走するため、確率は大したことないが、10年間で7勝、2着5回、3着3回が前走格下という事実は恐ろしい。ここはしっかり見極めたい。距離傾向をみると、前走が下級条件2000m超だった馬は【0-1-0-8】、2000mだと【2-2-0-18】、2000m未満は【5-2-3-40】。前走が下級条件だった馬を狙うなら同距離か延長組だ。


過去10年前走下級条件×今回距離延長組成績ⒸSPAIA


まずは前走が下級条件2000m未満だった馬の前走時の位置取りについて。逃げ【0-0-0-5】、中団【1-0-0-13】は狙いにくいが、先行【2-1-3-13】、後方【2-1-0-9】がホットゾーン。2勝クラス中山芝1800mの平場戦を後方から差し切ったホウオウエミーズ、須磨特別(2勝クラス、阪神芝1800m)を先行して勝ったロータスランドが当てはまる。


過去10年前走下級条件×今回同距離組成績ⒸSPAIA


同じように前走が下級条件2000mだった馬について位置取り別成績をみる。こちらは先行が【2-1-0-7】と好走パターン。上位馬がそろって参戦するシドニーT組は、逃げ【0-0-0-3】、中団【0-1-0-6】、後方【0-0-0-2】に該当する馬が多く、位置取りの傾向からは狙いにくい。

以上を踏まえると、今年の狙いは格上からくるミスマンマミーア、格上挑戦のホウオウエミーズ、ロータスランドあたりになる。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュース公式コメンテーターを務める。


マーメイドSインフォグラフィック2ⒸSPAIA



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