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B2西宮と奈良が新外国人HCを招聘、ともに速いバスケ掲げ新シーズンに挑む

2019 8/16 06:00カワサキマサシ
マティアス・フィッシャーHCとクリストファー・トーマスHCⒸカワサキマサシ
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Ⓒカワサキマサシ

西宮はドイツ出身のフィッシャーHCに

発足から4季目を迎えるBリーグの新たなシーズンがB1は10月3日に、B2は9月20日に開幕する。シーズンインに向けて各クラブの動きが活発になり、8月9日にはB2に属する西宮ストークスとバンビシャス奈良が、新ヘッドコーチ(HC)をお披露目。両クラブはともに、外国人HCを招聘した。

昨季34勝26敗、中地区6チーム中3位で終えた西宮の指揮官は、ドイツ出身のマティアス・フィッシャーが新たに務める。現在48歳のフィッシャーHCはドイツのプロバスケットボールリーグ、ブンデスリーガで指揮を執るなどヨーロッパでキャリアを重ね、ドイツ代表のアシスタントコーチも務めた経歴の持ち主。西宮は昨季にセルビア出身のミオドラグ・ライコビッチがHCを務めたのに続き、ヨーロッパ出身者をHCに迎えた。西宮の渡瀬吾郎社長は、これにはヨーロッパスタイルを推し進めたい意図があるとして、次のように語った。

「昨季はヨーロッパスタイルのバスケットボールが選手に染みつき、チームがバージョンアップした手応えがありました。ヨーロッパスタイルは、NBAにも浸透しています。フィッシャーHCには昨季積み上げたものの上に自身の良さを上乗せして、チームを作ってくれることを期待しています」

続いてフィッシャーHCがシーズンへの意気込みを語った。

「ヨーロッパではピックアンドロールが多く、ボールを速く動かすスタイルが主流です。今はまだ選手たちのことをよく知る段階ですが、我々には良いシューターが揃っています。アグレッシブにディフェンスを仕掛けて、速い展開のバスケットボールをお見せできるでしょう」

会見後にフィッシャーHCに単独インタビューの時間をもらい、昨季のスタッツを提示して伸ばすべきところ、改善すべき点を解説してもらった。

「今季の目標のひとつは、全員で走ってボールを回して、その日に調子がいい選手にオープンでシュートを打たせることです。昨季の2Pシュートの成功率51.6%はまずまずですが、これはもっと高めていけるはず。西宮にはインサイドに強いブラッドリー・ウォルドー選手がいて、彼がペイント内でボールを持てば、ほぼ得点してくれると期待しています。何度もインサイドにいいボールが入れられれば、この数字は間違いなく高められる。ターンオーバーとアシストの比率も、重要な数字です。昨季のアシストの数から見て、西宮はボールをシェアすることに長けているチームであることがわかります。そこを伸ばしたうえで、ターンオーバーは間違いなくひとケタにしないといけません」

そして、こう付け加えた。

「とはいっても、スタッツはあくまで数字です。シーズンを通してチームを成長させ、最終的にはすべてにおいて昨季を上回った結果を残すことを目指します」

西宮は走るバスケで、2017-18シーズン以来のB1復帰を目指す。

奈良のトーマスHCは海外リーグ経験が豊富

奈良は昨季22勝38敗で、西地区6チーム中4位の結果。Bリーグ開始から3季連続で負け越しに終わっている現状を打破するために、アメリカ人のクリストファー・トーマスをHCに迎えた。現在38歳と若いがNBAのシカゴ・ブルズなどにスタッフとして在籍した経験があり、マレーシアやスロベニアのクラブでHCを務めた。今回の日本は、指導者として5カ国目になる。

トーマスHCが目指すスタイルは、奇しくも西宮のフィッシャーHCと同じもの。

「私が目指すのはアップテンポでトランジションが多く、速い展開のバスケットボールです。このスタイルのテーマになるのは、ペース&スペース。我々には素晴らしいポイントガードがいるのでそこをアドバンテージに、ボールをプッシュして速いプレーが展開できると思っています。そうしてスペースを作り、攻撃の場面では相手がすべてのエリアを守らないといけないような状況を作る。試合中はどんな場面でもハードかつ賢く、全員がひとつになってプレーすることを求めます」

目指すスタイルを具現化するために、日ごろの練習から選手たちにトーマスイズムを植え付けているという。

「毎日の練習では、ペースを大切にしています。選手たちにはドリルの合間でも歩くことなく、走るようにと指導しているんです。その意図は、速く動くことに日ごろから慣れること。それを身体に染み込ませてこそ、試合で表現できるのです」

トーマスHCにも同じく昨季のスタッツを提示し、改善点などを解説してもらった。

「まずは、3Pシュートの成功率を上げたいです。昨季は3Pで1試合平均、18得点しか獲れていません。今は練習の最後のドリルに、シューティングをやっています。疲れたときにこそ、得点が獲れるようになることが目的です。それができてくれば3Pの得点数、確率は必ず上がっていくはずです。得点も、もっと獲りたいですね。コーチごとにさまざまなスタイルがあるので、昨季を否定するわけではありませんが、昨季はゆっくりした展開のバスケットボールだった。私のやり方は、より速い展開のバスケットボール。それが勝つのに、いちばんの近道だと思っています。速いバスケをしながら、同時に得点も上げていきたい」

西宮と奈良は9月21・22日に、西宮のホームである西宮市立中央体育館で対戦する。これが両者にとって、今季のオープニングゲーム。同じスタイルを標榜する両者が、シーズンの開幕戦でどんなゲームを見せるのか。注目したい。

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