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エナジックスポーツは甲子園で旋風を起こすか?通信制の波が全国の高校、大学に拡大中

2025 3/14 06:00SPAIA編集部
甲子園球場,Ⓒtak36lll/Shutterstock.com
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Ⓒtak36lll/Shutterstock.com

ノーサイン野球で九州大会準優勝のエナジックスポーツ

第97回選抜高等学校野球大会が18日から阪神甲子園球場で行われる。昨秋の明治神宮大会を制した優勝候補の横浜(神奈川)など話題校が多いが、その中でも異彩を放っているのが春夏通じて初出場のエナジックスポーツ(沖縄)だ。

聞き慣れないカタカナ校名だが、戦力評価は決して低くない。昨秋九州大会で準優勝。沖縄大会に続いて決勝で沖縄尚学に敗れたものの、2024年夏の沖縄大会でも準優勝しており、県内ではすでに強豪の仲間入りを果たしている。

大黒柱は最速142キロ左腕・久高颯。九州大会初戦で強打の神村学園を相手に3安打1失点完投勝利を挙げるなど全4試合に先発した。

さらに浦添商、美里工を甲子園に導いた神谷嘉宗監督が導入したノーサイン野球が機能。選手の自主性を重んじ、個性を最大限に発揮させるスタイルを貫いて創部3年目で甲子園出場を果たした。

初戦は大会第4日第2試合で至学館(愛知)と対戦。台風の目として上位進出を予想する声もあり、その戦いぶりが注目される。

ゴルフ部は学校隣接のゴルフ場で練習

エナジックスポーツ高等学院は「世界へ翔く、トップアスリートの育成」をスローガンに掲げる通信制高校。トップクラスの環境を誇る硬式野球部とゴルフ部に全国から有望選手が集まっている。

同校のホームページによると、沖縄県名護市の校内にはフィジカルを鍛えるアスレチックジムや人工芝の室内練習場、ゴルフ用のドライビングレンジを完備。野球部は週に約3回、球場で練習を行い、ゴルフ部は学校に隣接するエナジック瀬嵩カントリークラブでプレーできる。

寮生は7時20分から朝食を摂った後、午前中は英語や数学などの通常授業、午後は体育やスポーツに関する授業を受け、放課後は部活動に励む。まさに最高の環境でハイレベルな指導を受け、心も頭も体も鍛え上げられるのだ。

関メディベースボール学院は星槎大学と連携

通信制高校は全国的に広がりを見せており、沖縄では日本ウェルネス沖縄も強い。広域通信制の同校は全国にキャンパスや学習支援センターがあり、2020年ドラフト1位で西武に入団した渡部健人は日本ウェルネス東京キャンパスのOBだ。

また、春夏計4回の甲子園出場を誇る北海道のクラーク記念国際も通信制。2023年夏の甲子園で前橋商を7-1で下して甲子園初勝利を挙げている。

さらに同様の動きは大学にも広がっており、兵庫県西宮市の野球専門校・関メディベースボール学院には高等学校通信科と大学通信科がある。高校通信科は滋慶学園高校と、大学通信科は星槎大学と連携しており、オンライン授業で高校や大学の卒業資格取得を目指しながら、兵庫県内にある関メディの施設でハイレベルな野球の指導を受けられる。

同校には元プロのコーチ陣や、ケガの予防と体のケアをするトレーナー陣が充実しており、全国の強豪大学や社会人チームに太いパイプがあるため、卒業後の進路が約束されていると言っても過言ではない。

体育会系の古い体質を一掃していることも若者の支持を得る材料となっており、現在はクラブチームとして都市対抗予選などに出場している同校が、今後は単体の高校や大学として活動する可能性もある。

かつて商業高校や公立高校が強かった時代から大学の付属高校など私学全盛の時代となって久しいが、今後は通信制高校や通信制大学の時代が来るかもしれない。いずれ甲子園や神宮でハイレベルな指導を受けた通信制プレーヤーが躍動する姿は珍しくなくなるだろう。

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