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決勝も1投決着!女子やり投げ北口榛花が涙の金「誰かが信じてくれなかったら、ここに立てなかった」

2024 8/11 12:48SPAIA編集部
北口榛花,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

1投目にシーズンベストのビッグスローで悲願の金

パリオリンピックの陸上競技は11日、女子やり投げの決勝が行われ、日本記録保持者の北口榛花が1投目でシーズンベストとなる65メートル80を投げ、日本女子トラック・フィールド種目としては初となる金メダルを獲得した。上田百寧もシーズンベストの61メートル64で10位に入った。

7日に行われた予選で1投目に62メートル58をマークして”一投”突破を果たした北口が、決勝でも1投目のビッグスローで頂点に立った。

「いつもは6投目までちょっとのんびりしてるんですけど」と自らをスロースターターと表現する北口だったが、この日は違った。「今日はすごい選手ばかりなので、プレッシャーかけられるように1投目から絶対行きたい」と気合十分で臨んだ五輪決勝の舞台で、いきなり1投目から65メートル80のシーズンベストをマーク。トップに立ち、ライバルたちに早くもプレッシャーをかける思い通りの展開に持ち込んだ。

5投目にもこの日2位の記録となる64メートル73をマークして、さらなる記録更新に期待がかかる中、最終6投目前に北口の1投目の記録を上回る選手が現れず、金メダルが確定。最後の1投はファウルに終わったが、「うれしいだけじゃ足りないくらい、言葉にできないくらいの気持ち」と喜びを爆発させ、金メダリストだけが鳴らすことのできる「勝者の鐘」を高らかに鳴らした。

オリンピックイヤーの今季序盤は不調が続き、「不安な部分がたくさんあったままパリに来た。本当に誰かが信じてくれなかったら、ここに立てなかった。シーズンの初めは誰が味方かわからなかったんですけど、でもずっと味方してくれる人がいて、すごくありがたいです」と涙ながらに支えてくれた仲間たちに感謝の言葉を並べた。

「もうちょっと記録がほしかった」と悔しさも

日本陸上界にとっては2004年アテネ五輪の室伏広治(男子ハンマー投げ)、野口みずき(女子マラソン)以来、20年ぶりの金メダル獲得の偉業を達成した北口だが、試合後のインタビューでは悔しさもにじませた。

「1投目あれだけ投げられたのなら、もうちょっと記録がほしかったなと。夢の中では70メートル投げられていたので、ちょっと悔しい部分もあります。選手村に入ってからは、毎日夢で70メートルを投げてました」

悲願だった五輪での頂点に立っても世界王者は満足していない。

「また頑張って現実にできるようにしたいです。大事な試合で勝ち続けることは簡単なことじゃないので、それを続けられるように頑張りたい。今日出なかった記録、夢の中で終わっちゃったものも次はかなえられるようにまた頑張りたいです」と北口らしいチャーミングな笑顔で、さらなる進化を誓った。

また、この日行われたレスリング女子62キロ級の決勝で、元木咲良も金メダルを獲得。これで日本の今大会の金メダルは計18個となり、2004年アテネ五輪の16個を上回り、海外で開かれる五輪では過去最多となった。

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