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【大相撲】霧島に続いて豊昇龍も大関昇進で8例目の2場所連続新大関誕生、2人に続くのは?

2023 7/28 06:00横尾誠
イメージ画像,ⒸIrene M M/Shutterstock.com
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ⒸIrene M M/Shutterstock.com

新大関誕生は年1人ペース

大相撲7月場所で初優勝した豊昇龍が大関に昇進した。5月場所後に霧馬山改め霧島も大関に昇進しているので、2場所連続で新大関が誕生したことになる。

年6場所制が定着したのが65年前の昭和33年で、豊昇龍はそれ以降65人目の大関なので、平均すると大関は1年に1人誕生する計算。しかし、9月場所は小結で11勝を挙げた琴ノ若の関脇昇進が濃厚で、さらなる大関の誕生も期待される。

7月場所は大栄翔と若元春も含めて3人同時大関昇進の可能性があったが、昇進したのは豊昇龍1人で残る2人の大関取りは出直しとなった。史上初の3人同時昇進を見られなかったのは残念だが、新大関の誕生が年1人ペースであることを鑑みれば妥当な結果だったのかもしれない。

ちなみに過去に新大関が同時に誕生した例は、昭和37年7月の栃光・栃ノ海、昭和47年11月の輪島・貴ノ花、平成6年3月の貴ノ浪・武蔵丸の3例がある。

大関同時昇進


また、2場所連続の新大関誕生は今回が8回目。近年は大関から陥落する力士も目立つとはいえ、大関は引退するか2場所連続で負け越さない限りその地位を手放すことはない。

陥落しづらい地位であるため昇進者が増えると、その後に続く力士の昇進へのハードルが高くなる。つまり、新大関が続けて誕生するのにも限界はあるのだ。

2場所連続大関昇進

新大関誕生の最長ブランクは5年

逆に新大関が誕生しなかった最長記録は5年間。平成6年3月に貴ノ浪と武蔵丸が同時昇進を果たした後、平成11年3月の千代大海まで新大関は誕生しなかった。

貴ノ浪と武蔵丸の昇進により1横綱4大関となり、その後、貴ノ花(後の貴乃花)と若ノ花(後の三代目若乃花)は横綱に昇進したが、長らく大関以上は曙を含めた5人で固定されていた。

次いで昭和38年3月の豊山から昭和41年9月の北の富士までの3年6カ月、平成14年5月の朝青龍から平成17年9月の琴欧州(後の琴欧洲)までの3年4カ月、昭和52年3月の若三杉(後の二代目若乃花)から昭和55年3月の増位山までの3年0カ月が3年以上新大関が誕生しなかった長期ブランクとなっている。

3年以上新大関が誕生しなかった期間


この新大関誕生の間隔が空いた直前の時期には、短期間で複数名の大関が誕生している。昭和38年3月に豊山が大関昇進を果たした2年前の昭和36年は2人、前年の昭和37年は3人の大関が誕生。昭和52年に大関に昇進した若三杉の前年の昭和51年には2人の新大関が誕生している。

近年を振り返ると、令和2年7月の朝乃山と同年11月の正代は4カ月しか間隔が空いていないが、朝乃山の前は貴景勝が1年2カ月前、正代の次は御嶽海が1年4カ月後なので、ほぼ平均的なペースで新大関が誕生していると言える。そんな中、霧島と豊昇龍が2場所連続で新大関の誕生となったわけだ。

伯桜鵬、平戸海、大の里ら期待の若手も続々

9月場所は1横綱3大関で迎える。だが、7月場所で新大関だった霧島は角番で、大関を長らく保っている貴景勝も角番だ。

最近も正代や御嶽海が陥落したように、大関の座を保つことは簡単ではなくなっているため大関以上の人数が増えない現状だが、ペースに差はあっても平均すれば1年に1人が掴み獲れている。

最近10年で見ても豊昇龍は10人目の大関。大栄翔と若元春は大関昇進のチャンスを掴み獲れなかったが、結果的にやはり年1人ペースとなっている。

最近10年の新大関


平幕以下を見れば、7月場所で大活躍した伯桜鵬をはじめ、将来期待される力士も少なくない。9月場所の新十両昇進が発表された幕下10枚目格デビューの大の里もその1人だし、7月場所は跳ね返されたものの、平戸海、北青鵬、王鵬といった20代前半の力士たちも番付を上げてきている。

7月場所は伯桜鵬含め豪ノ山、湘南乃海と3人の新入幕力士が揃って2桁勝利を挙げた。彼らが力をつけてくれば、大関取りがさらに熾烈になってくるだろう。

とはいえ、いつの時代も平均すれば大関は1年に1人ペース。そして今年はすでに2人の新大関が誕生した。新大関が多く誕生すればそこからしばらく安定期が続くことは歴史が証明している。

果たしてさらなる新大関の誕生はあるのか。2場所続けて新大関が誕生した今、次の大関は誰で、それがいつになるのか興味深い。

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