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白鵬、復活のカギ握る序盤戦、3日目までに敗れた場所の成績は?

2021 7/3 09:00SPAIA編集部
白鵬Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

大相撲7月場所4日初日

大相撲7月場所が4日に初日を迎える。今場所最大の注目は6場所連続休場明けの白鵬だ。同じくケガからの再起を目指していたモンゴル出身の横綱・鶴竜は、土俵に復帰できないまま引退。ここ1年間(6場所)で12勝4敗74休の白鵬も、進退をかけた土俵になる。

3月場所を途中休場して手術した右膝は徐々に回復。平幕の石浦や十両の炎鵬らと稽古していることが報じられている。ただ、落ちた筋肉や体力、相撲勘がどこまで戻っているかは本場所にならないと分からない部分も多い。

カギを握るのは序盤戦だろう。格下との取組でスムーズに星を伸ばすことができれば、次第に勘も戻ってくるはずだ。逆に言えば、序盤の相撲次第では場所中に引退する可能性も否定できない。

大関昇進以降、3日目までの敗戦は18場所20回

白鵬が大関昇進した平成18年5月場所以降で、不戦敗や休場を除いて3日目までに敗れた例は18場所で20回ある。

白鵬が大関昇進以降3日目までに敗れた場所


そのうち初日に星を落としたのが12回。初日に敗れたものの巻き返して優勝したのは5回しかない。3日目までを含めても、史上最多の44回の優勝のうち7回だ。

やはり体の状態が万全でも、序盤で星を落とすと優勝は遠のく。ましてやブランク明けの横綱にとって、初日から白星を積み上げていくことは最高の良薬となるだろう。

3日目までに敗れた18場所のうち、7月場所は意外にも1回しかない。大関2場所目の平成18年7月場所で、初日に朝赤龍に敗れた。それでもその後、13勝まで星を伸ばしたのはさすがと言える。

白鵬の大関昇進以降の7月場所成績


過去、7月場所で賜杯を抱いたのは7回。9回優勝の3月場所や11月場所ほどではないにせよ、相性は悪くない。特に7月場所では序盤戦で星を落としていないのは、白鵬にとって心強いデータだろう。

初日の対戦相手は明生、2日目は遠藤

初日の対戦相手は新小結の明生、2日目は遠藤と組まれた。明生は令和2年9月場所で返り入幕してから5場所連続勝ち越し中と力をつけているが、唯一対戦した令和元年11月場所では白鵬が上手出し投げで下している。まずは初日にどんな相撲を見せるかが序盤戦最大の注目だ。

大関・朝乃山が不祥事のため6場所連続出場停止。盛り上がりに欠けた最近の角界だが、今場所は2場所連続優勝中の照ノ富士の綱取りもかかっており、久々に話題豊富な場所となる。

その中で、平成後半以降の角界を引っ張ってきた大横綱は主役を張ることができるか。実力と貫禄を示すことが盛り上がりにつながることは間違いない。

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