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【オールカマー】ハイブリッド式消去法で残るは最大5頭! レイパパレとのダブル本命候補は?

2021 9/23 06:00八木遊
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5つのデータから絞れた馬は?

先週の『セントライト記念』はグラティアスを本命、ルペルカーリアとヴィクティファルスに印を回したが、3頭そろって馬券圏外に消えた。反省の弁から入るのはこれでいったい何週連続になるだろうか……。

気を取り直して、今週は日曜中山メインの『オールカマー』を予想する。いつも通り、過去10年(2011~20年)のデータから、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を順番に消していく。

『美浦所属騎手』×『前走9番人気以下』★2.6%★

最初にピックアップしたのは鞍上にまつわるデータ。関東で行われる重賞だが、【3-6-3-12】(複勝率50.0%)と結果を残しているのは関西の騎手だ。一方、美浦所属騎手は【7-4-6-91】(同15.7%)。ハイブリッド式で掛け合わせるのは前走の人気順。前走1~8番人気の【6-4-6-51】(同23.9%)に対し、同9番人気以下は【1-0-0-38】(同2.6%)と両者には大きな差がある。1つ目はこの組み合わせを採用する。

鞍上はあくまでも予定のため木曜日発表の出馬表を確認する必要はあるが、現時点の想定騎手からこのデータに当てはまったのは5頭にも上った。前走ヴィクトリアマイルで2着のランブリングアレーは、若干距離も長いとみて消去する。

【今年の該当馬】
・アドマイヤアルバ
・ゴールドギア
・セダブリランテス
・ソッサスブレイ
・ランブリングアレー

『前走人気>前走着順』×『非SS系』★3.7%★

続いても前走の人気順に関わるデータを取り上げたい。組み合わせるのは血統データだ。前走で人気を上回る着順に好走していた馬の父がサンデーサイレンス(SS)系の場合、過去10年で【3-3-4-26】(複勝率27.8%)という好成績を残していた。一方、父が非SS系だと、その成績は【1-0-0-26】(同3.7%)まで下がってしまう。2つ目はこのデータで絞り込みを図りたい。

今年このデータに当てはまったのは以下の4頭。2頭はすでに消去済みのため、ウインマリリンとロザムールの牝馬2頭が新たに消去リストに加わることになった。

【今年の該当馬】
・ウインマリリン
・(ゴールドギア)
・(ソッサスブレイ)
・ロザムール

『前走ハンデ戦』×『前走から斤量増 or 増減なし』★4.8%★

3つ目は前走がハンデ戦だった馬から消去条件を探した。見つけたのは、前走がハンデ戦で、今回背負う斤量が増えているor増減なしの馬。その成績は【1-1-0-40】(複勝率4.8%)で、前走から斤量減の【2-2-3-12】(同36.8%)に比べると、その成績は大きく劣る。

今年このデータに当てはまったのは4頭。新たにアールスターとブレステイキングの2頭が消去対象となった。

【今年の該当馬】
・アールスター
・(ゴールドギア)
・ブレステイキング
・(ロザムール)

『6歳以上』×『関東馬』★4.9%★

4つ目は、年齢別のデータを探り、6歳以上の馬は苦戦傾向にあるということが分かった。過去10年の成績は【2-2-1-55】(複勝率8.3%)。この時点で複勝率は10%を割り込んでいるが、ハイブリッド式ではもう一つのデータを組み合わせる。今回選んだのは東西どちらの厩舎に所属しているか。6歳以上の関西馬【1-2-0-16】(同15.8%)に対し、関東馬は【1-0-1-39】(同4.9%)と好走率は前者が上だった。

今年このデータに当てはまったのは7頭。5頭はすでに消去済みで、新たにグローリーヴェイズとサトノソルタスの消去に成功した。

【今年の該当馬】
・(アドマイヤアルバ)
・グローリーヴェイズ
・(ゴールドギア)
・サトノソルタス
・(セダブリランテス)
・(ソッサスブレイ)
・(ブレステイキング)

『前走から距離延長』×『今回7~8枠』★0.0%★

4つのデータを終えて、16頭中5頭が残っている。最後は距離変動別と今回の枠順の組み合わせで考えたい。複勝率0%に該当したのが、前走から距離延長組が今回外目の7~8枠に入った時。過去10年で25頭がこの条件下で走り、全て4着以下に沈んでいた。

残っている5頭のなかで、前走から距離を延長して走るのはウインキートス、ステイフーリッシュ、そしてマウントゴールドの3頭。もしこの3頭が7~8枠を引き当ててしまったときは消しとしたい。

【今年の該当候補】
・ウインキートス
・ステイフーリッシュ
・マウントゴールド

以上、5つの消去データ網をかいくぐったのはキングオブコージとレイパパレの2頭。後者は初黒星を喫しての秋初戦となるが、大崩れは考えにくい。レイパパレを逆転するならキングオブコージか。骨折明けで約1年ぶりの実戦と条件は厳しいが、7月に帰厩後は坂路を中心にしっかり乗り込まれているようだ。2頭を軸に、5つ目のデータで消去を免れた馬に印を回したい。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年から、恥を覚悟でTwitter(@Yuuu_Yagi11)にて全重賞の予想、買い目、年間収支を掲載中(9月20日時点の回収率は32.1%)。


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