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飛距離が魅力の原英莉花 2019年期待度ナンバーワン

2019 2/11 11:00SPAIA編集部
原英莉花,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

2018年ステップ・アップ・ツアー2戦2勝

原英莉花は神奈川県横浜市出身、1999年2月15日生まれの19歳。黄金世代の1人だが、高校時代はこれといった実績を残していない。高校を卒業した2017年にプロテストを受けるも、最終テストで2打届かず不合格に終わっている。この年のQTでも成績は残せず、2018年シーズンはTP単年登録を申請。QTランキング117位の資格で参戦した。

注目を集めたのは、ツアー第4戦「アクサレディス in MIYAZAKI」の2日目でのこと。初日首位と3打差の3アンダー、18位タイからスタートすると、2日目は4アンダーとして、首位と3打差の6位タイに浮上、優勝戦線に躍り出た。最終日は2オーバーと崩れ、16位タイまで順位を下げたが、充分にインパクトを残して大会を終えた。

プロ初勝利はステップ・アップ・ツアー開幕戦「ラシンク・ニンジニア/RKBレディース」で挙げた。初日首位と3打差の7位タイからスタートし、2日目の最終日を5アンダーとして逆転で優勝を飾った。原はステップ・アップ・ツアーには2試合しか出場していないが、もうひとつの「日医工女子オープン」でも最終日4打差を逆転しての優勝を飾り、2戦2勝という記録を作っている。

QTランキング117位の資格では、ツアー出場は限られる。それでも1回目のリランキングまでの17試合中8試合に出場して、7位タイ、12位タイと健闘。1stリランキングを28位で通過し、2ndリランキングまでほぼ全試合の出場権を手に入れた。

高額大会の上位入賞でつかんだシード権、不安はパット?

ほぼ全試合の出場権を手に入れた原は、7月に行われたプロテストに受験。2回目の挑戦で合格を果たし、目標はシード権に絞られた。前半の出場試合が限られた分、少しでも賞金を上乗せしたいところで、「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」で7位タイ、「ニトリレディスゴルフトーナメント」3位タイと賞金を積み上げ、2ndリランキングを16位で通過し、ツアー終盤を迎えた。

LPGAツアー第33戦「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」は10月18~21日の4日間に渡って行なわれた。この大会は賞金総額1億8000万円、優勝賞金3240万円のビッグトーナメントで、賞金女王争いはもちろん、シード権争いにも大きく影響を与える。この試合を賞金ランキング53位で迎えた原にとっても、なんとか上位進出を果たしたい大事な試合だった。

初日は2アンダーで首位と5打差の24位タイと静かなスタートだった。しかし、2日目に爆発する。7バーディ、ノーボギーの7アンダーとして、首位と1打差の2位タイまで浮上して優勝争いに顔を出した。

3日目は一転ボギーが先行する苦しいラウンドとなって、首位と9打差の12位タイまで後退し、優勝争いからは脱落。シード権争いに勝つために、1つでも上の順位を目指した。そして最終日は3アンダーとスコアを伸ばし、4位タイまで浮上。賞金900万円を獲得して、賞金ランキング37位に浮上し、シード権を確定させた。

原の2018年シーズン最終成績は、25試合に出場、賞金2937万9165円を獲得し、賞金ランキングは38位だった。173cm58kgの均整の取れた体格から放たれる豪快なショットが魅力である。

ドライビングディスタンスは251.90で5位、平均バーディ数は3.5857で5位と上位を占めるが、パーオンホールの平均パット数1.8208で34位、1ラウンド当たりの平均パット数30.6143で83位と不安を残す。フル参戦の権利を手にした2019年シーズンはパットの向上が必要。素質はあるだけに今後の活躍に期待したい。