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平常心でリズミカルにスイングするためのポイント【ゴルフハウツー】

2020 12/14 06:00akira yasu
イメージ画像ⒸIsogood_patrick/Shutterstock.com
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ⒸIsogood_patrick/Shutterstock.com

再現性高くよい形でスイングするためにはリズムが重要

ダウンスイング時のクラブのポジションやインパクト時の身体の状態など、多くのゴルファーは「形」を気にしながら練習をしている。スマホでスイングを撮影し、細かなチェックを繰り返しているゴルファーも少なくないだろう。しかし「形」を意識するあまり、固い動きになってしまってはイメージ通りのショットにならない。

そこで、再現性を高めるために着目したいのがリズムだ。毎ショットやスイングリズムが一定になれば、スイングの形を崩さずインパクトも安定しやすい。

古江彩佳が2連勝

11月19日からのエリエールレディスの優勝で2連勝(今季3勝目)するなど、世界ランキングが15位(12月10日時点)まで上がった古江彩佳。ゴルフダイジェストオンラインの取材によると「ショットの練習はリズムだけを意識する」と語った。

今季はあまりボギーを打たない古江のパーセーブ率は1位で、唯一90%を越えている(91.6%)。渋野日向子のバウンスバック(ボギーの次のホールでバーディー)のように、ボギーフリー(ボギーの無いラウンド)が代名詞になりつつある。高いパーセーブ率は、リズムに対する強い意識が支えているのかもしれない。

また、スイング以外でもリズムを保つことを意識しているようだ。ミスショットしても引きずらず、バーディーを獲っても浮き足立たずに次の一打に集中する。一喜一憂せず、平常心を保ってプレーすることを心がけているのだ。

平常心で挑むプレーがイメージ通りのリズミカルなスイングとなり、よいスイングプレーンの安定に繋がっているのではないだろうか。

フォワードプレスとプレショットルーティーン

一般のゴルファーが平常心でリズミカルにスイングするため、チェックしておきたいポイントが始動と始動前のプレショットルーティーンだ。

ゴルフスイングで難しい局面の1つが始動。静から動に切り替わる始動は、緊張などにより余計な力みが生じやすい。しかし、スムーズな始動ができるとリズミカルにスイングできる。それに効果的なのが、グリップを打つ方向に動かしたり右膝を軽く内側に入れ戻したりする動作である「フォワードプレス」だ。

いきなりクラブヘッドを動かすより、最初に体のどこかを動かすことでスムーズにクラブヘッドを始動できる。多くのツアー選手のスイングは、クラブヘッドが始動する前に身体のどこかが小さく動いている。また、プレショットルーティーン確立もリズミカルなスイングやプレーに大きな役割を果たす。

1.飛球線後方からターゲットの確認をする
2.クラブをセットして構える
3.スイングする

この流れをどのようにし徹底するか、がリズムを崩さないポイントになる。「構える位置で段取りをどうするか」「飛球線後方から何歩で構える位置まで行くか」「構えて打つまでの足踏みは何回か」「構えてからターゲットを見るのは何回か」といったところまで毎ショット徹底して同じにするのも効果的。これも、多くのツアー選手が実行している。

自分に適したリズムを見つける

普段の練習でスイング中のリズムを意識する場合、色々と試しながら自分に合ったものを見つけるとよい。参考にしたいツアー選手のリズムをイメージしてみるのもよいだろう。また、メトロノームのアプリなどを使い、色々な速さを試してみるのもよい。「イチ、ニー、サン」や「イチ、ニー、ノー、サン」など、アレンジしながら頭の中で唱えるのもよいだろう。

形を意識するとリズムが、リズムを意識すると形が疎かになってしまう人もいるだろう。そんな人は、普段の練習時はリズムを意識しつつ形を優先に、コースラウンドでは形を意識しつつリズムを優先に、といったふうに優先順位を替えて取り組んでみるのもよいだろう。フォワードプレスやプレショットルーティーンも含め、最良のものを探ってみて欲しい。

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