三遠ネオフェニックスに30点以上の大差で勝利
日本代表戦のバイウィークで3週間ぶりの試合となったBリーグ。シーホース三河が4日の三遠ネオフェニックス戦に30点以上の大差をつけての勝利した。
三河は各ポジションにスター選手がひしめく強豪チーム。リバウンドも取るポイントガードのカイル・コリンズワースにオフェンスマシーンのダバンテ・ガードナーがいて、リバウンドの名手として安定感を増しているシェーファーアヴィ幸樹も日本代表のスターターとして鎮座しており、他に比類なき存在だ。
点取り屋として伸び盛りの角野亮伍も楽しみな存在であり、さらにもうひとりの先発選手、西田優大も最年少ながら先週日本代表デビューを飾り、2試合とも2桁得点を挙げて気を吐いた。タレント集団がさらなる自信を身につければ、手のつけられない存在になるかもしれない。
三遠にとっては苦難の再開戦となった。サーディ・ラベナが出場停止でおらず、ケガで田渡凌、ロバート・カーター、エリアス・ハリスを欠いていて、登録ロースターはわずか8人という惨状だった。
第3Qに三河がゴールラッシュ
4日の試合、前半はメンバーが減って窮地の三遠が窮鼠のように力を発揮。ピンチでスターターに抜擢された大ベテランの太田敦也、山内盛久も奮闘し、試合は一進一退の展開となる。
三遠はこの試合ただ一人の外国人選手となったジャスティン・ノックスが試合開始からゴールラッシュでダンク、ジャンプシュートと縦横無尽に駆け回りチームに勢いを与える。途中出場の杉浦佑成が3ポイントシュートを2本決めるなど新鮮な風を吹き込みチームに力をもたらした。
三河も途中出場のジェロード・ユトフ、ガードナーが3ポイントシュートを決めるなど、辛くもリードを守りきり38対41で第2Qを終了。どう転んでもおかしくない内容に、後半どのような試合展開になるのかが興味深い折返しとなった。
しかし第3Q、三河が怒涛のゴールラッシュを見せる。西田がゴール前でチャンスを掴みシュートを2回沈めると、日本代表のチームメイト、シェーファーもシュートを決め期待に応える。
さらに角野が連続3ポイントシュートを沈め、一気に点差を開く。三遠も津屋一球、杉浦の3ポイントシュートで追いすがるが角野の3ポイントシュートの勢いはこのあとも衰えず、ガードナー、コリンズワース、ユトフも得点を加えて第3Q終了時点で55対72と安心してみていられる点差となった。
こうなると、三河は自分たちが持っているポテンシャルを存分に発揮し始める。角野は第4Qに入っても2本の3ポイントシュートを決め、ユトフはこのクォーターだけで14得点を挙げて、試合通してチームトップの25得点を記録した。
最後は控え選手の根來新之助も3ポイントシュートを決めるなどやりたい放題の内容で71対104と30点以上の大差をつけての勝利となった。
三遠は登録ロースター8人で後半失速
三遠はやはり8人しか登録ロースターがいなかったことが大きい。前半絶好調だったノックスも後半動きが落ちたし、やはり適宜ベンチで休養を取れないがための疲れが終盤になって影響したと見られる。
どうしてもディフェンスも甘くなってしまい、フリーでシュートを打たれることも増えた。結果、大差での敗戦となった。
勝った三河では、結局西田が得点したのは第3Q最初の時間帯のみだった。これは、ガードナーやコリンズワースといった外国人選手がいるBリーグと日本代表チームの性質の違いと言える。
とはいえ、短い時間帯だけでも持ち味を発揮したのはさすがだし、さらなる成長が楽しみだ。22歳と若い西田が日本代表を背負う日はそうは遠くはない。鈴木貴美一ヘッドコーチの今後の指導手腕が非常に楽しみだ。
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