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【Bリーグ】千葉ジェッツが横綱相撲、富樫勇樹さすがの8アシスト

2021 11/17 11:00窪島亮
千葉ジェッツの富樫勇樹,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

新潟アルビレックスに88対62

11月10日のレバンガ北海道戦での後半、日本代表の富樫勇樹の得点が伸びず逆転を許して敗戦し、B1東地区の首位を明け渡した千葉ジェッツだが、13日の新潟アルビレックスBB戦は88対62と横綱相撲を見せた。リーグ屈指の実力を持つ選手が揃っているだけに、「敗戦の結果を受け修正を加えたなか、どう立て直したのか」と注目されていた。

開始早々に千葉のジョシュ・ダンカン、原修太、佐藤卓磨が自在にボールを分配してリードを奪い、富樫のビハインドパスが通りムーニーが得点。そして、ともに日本代表であるギャビン・エドワーズ経由で、再び富樫からムーニーにパスが決まり得点した。

スティールからフローターのシュートを自ら決めるといった“おまけ付き”で、観るものを魅了した富樫だったが、3ポイントシュートは失敗。北海道戦を引きずった結果かもしれないが、本来は選手の力を引き出し、得点を重ねることがポイントガードの仕事だ。そういう意味では十分に効果的だったといえる。

第2Qで富樫は、藤永佳昭と西村文男に役目を譲りベンチに下がった。その間も新潟のエース、ロスコ・アレンに得点されたものの自由に攻めさせない。終盤に西村が3ファウルでファウルトラブルになったためか富樫がコートに戻り、40対23で千葉が大きく点差をつけ第2Qが終了した。

前半戦はエドワーズが5リバウンド、3アシストと活躍し、チームを牽引。ゲーム運びにスキがなく、盤石ともいえるプレースタイルを見せた。

強みは控えメンバーにあり

第3Qでは、新加入でありながらすでに富樫と良いコンビネーションを築いているムーニーがゴール前で富樫から必殺のパスを受け、新潟のファウルを誘うプレーが立て続けに見られた。さらに佐藤からのパスでシュートを決め、コンビネーション精度が高いことをうかがわせた。終盤にはクリストファー・スミスが3ポイントシュートと、立て続けのジャンプシュートで点差を広げることに成功した。

そして第3Qを締めくくったのは、やはり富樫だった。右からの3ポイントシュートを決めた直後に、ステップバックしてディフェンスをかわしながら長い3ポイントシュートを沈め、68対44で終了。オフェンスマシーン富樫は得点でも貢献し、点差を開けることに成功した。

控えメンバーに、スミスのような生粋のシューターがいることも千葉の強み。今後、少しだがプレータイムを得ているファラーズが試合に貢献できるほどに成長すれば、千葉の強さは盤石のものとなるだろう。

第4Qで富樫がベンチに入った千葉は、ダンカンのゴール下、藤永と佐藤の3ポイントシュートで点差を広げにかかる。新潟もジャンパーの岡本飛竜と大矢孝太朗が点差を縮めようと反撃するが、結果88対62で千葉が勝利を手にした。

前半はアシストも伸びず、北海道戦の影響があったように思えた富樫だったが、第3Qには本来の動きが蘇り、チーム1位の8アシストを記録。得点力が高い周囲の戦力を効果的に生かすことができた。

また、国士舘大出身、27歳の原が3試合連続2桁得点を記録したこともチームにとって朗報だ。いよいよ日本人トップのスコアラーとして開花しつつある。チームの柱ともいえるムーニーとともに、連覇へのキーマンとなるかもしれない。

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