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高校野球都道府県別代表校の夏の甲子園最高成績【東京編】

2020 8/5 06:00SPAIA編集部
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慶応普通部から60年後に桜美林が優勝

故郷の代表校の、夏の甲子園での最高成績をご存知だろうか。何度も全国制覇した都道府県もあれば、頂点に届きそうで届かない都道府県もある。そこで夏の甲子園での最高成績を都道府県別に紹介する。今回は全国3位タイの優勝7回を誇る東京都。

夏の甲子園の東京代表最高成績

東京勢の初優勝は1916年、第2回大会の慶応普通部だった。愛知四中に6-2、香川商に9-3、和歌山中に7-3と勝ち上がり、決勝は大阪の市岡中と対戦。3回に相手の3失策などに乗じて5点を奪うと、そのリードをエース山口昇が守り切り、6-2で勝利した。

その後、1920年に慶応普通部が準優勝、1925年には早稲田実が準優勝するなど、あと一歩のところまで勝ち進んだが、頂点には届かない。センバツでは1957年に早稲田実、1971年に日大三、1972年に日大桜丘が優勝したが、夏は1976年の第58回大会まで待たなければならなかった。

初出場の桜美林は2回戦から登場し、日大山形に4-0、3回戦で市神港に3-2、準々決勝は銚子商に4-2、準決勝は後に中日で活躍し、「スピードガンの申し子」と呼ばれた剛腕・小松辰雄のいた星稜を4-1で撃破。決勝は同じく初優勝を狙うPL学園との東西対決になった。

試合は3-3のまま延長に入り、迎えた11回裏にサヨナラ勝ち。両校合わせて25安打の白熱した一戦を制し、東京に60年ぶりの優勝旗を持ち帰った。

1980年代から90年代に君臨した帝京

1974年から東西に分離し、2校が甲子園に出場するようになった東京は、1980年代に入ると帝京や関東一、東亜学園などが台頭。東京勢3回目の優勝は1989年の東東京代表・帝京だった。

米子東に3-0、桜ケ丘に10-1、海星に11-0と勝ち進み、準決勝では1年生左腕・中川申也が話題を集めた秋田経法大付(現ノースアジア大明桜)に4-0で完封勝ち。決勝の相手は、元木大介のいた上宮を準々決勝で破り、東北勢初優勝を狙う仙台育英だった。

帝京は4番でエースの吉岡雄二(元巨人など)が大黒柱。仙台育英の剛腕・大越基(元ダイエー)との投げ合いは両校無得点のまま延長に入り、10回に2点を奪った帝京が初優勝を決めた。

6年後の1995年、帝京が再び全国制覇を果たす。日南学園に2-1、東海大山形に8-6、創価に8-3、敦賀気比に2-0で決勝進出。決勝の相手は、後に慶応大から近鉄にドラフト1位で入団する2年生エース・山本省吾擁する星稜だ。

初回に1点を先制されるが、3回に逆転、8回に1点を追加し、3-1で快勝。北陸勢の初優勝を阻み、帝京として2回目、東京勢としては4回目となる夏の頂点に立った。

猛打の日大三とハンカチフィーバーの早実

東京勢5回目の優勝は日大三。2001年の第83回大会、強力打線が猛威を振るった。樟南に11-7で初戦突破すると、花咲徳栄に11-4、日本航空に7-1、明豊に9-2と大勝し、準決勝は横浜に7-6でサヨナラ勝ち。決勝は近江に5-2で初めて夏の頂点に立った。

大会のチーム打率は当時史上最高の.427。同年ドラフトで近藤一樹(近鉄7位)、千葉英貴(横浜6位)、内田和也(ヤクルト4位)、都築克幸(中日7位)の4人が指名され、話題になった。

そして6回目の優勝が2006年の早稲田実。詳しい説明は不要だろう。エース斎藤佑樹が「ハンカチフィーバー」を巻き起こした、あの年だ。

初戦で鶴崎工を13-1で下すと、2回戦で中田翔のいた大阪桐蔭に11-2で大勝。さらに福井商を7-1、日大山形を5-2、鹿児島工を5-0で下し、決勝に進出した。

駒大苫小牧・田中将大との投げ合いとなった決勝は延長15回、1-1で引き分け。翌日の再試合を4-3で制し、早実としては王貞治を擁した1957年センバツ以来の全国制覇を果たした。

3月に東日本大震災の起きた2011年の第93回大会では、日大三が10年ぶりに優勝し、東京勢7回目の頂点に立った。日本文理に14-3、開星に11-8、智弁和歌山に6-4、習志野に5-0、関西に14-4と勝ち上がり、決勝では後にプロで活躍する北條史也(現阪神)と田村龍弘(現ロッテ)が2年生だった光星学院(現八戸学院光星)に11-0で大勝。6試合連続2桁安打を記録するなど、自慢の強力打線が爆発しての優勝だった。

4番・横尾俊建は慶応大を経て日本ハムへ、5番・高山俊は明治大を経て阪神へ進み、現在も活躍している。

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